HOST TOWN

Host Town

2003年6月21日から29日までの9日間、アイルランドの首都ダブリンで開催された第11回スペシャルオリンピックス夏季世界大会で、日本選手団のホストタウンになった、小さな町に暮らす「小さな大家族」のドキュメンタリーです。

『Host Town』(ホストタウン)
2004年/35mm・16mm/color/ビスタサイズ1:1,85/101min/DTSステレオ

製作・監督・編集 小栗 謙一
製作総指揮 細川 佳代子
撮影 K.P.マロン  スザンナ・サロネン
音楽・作曲・編曲 井上 鑑
ナレーター マラキ・マコート
ラインプロデューサー/助監督 花井ひろみ
登場人物 エイミー・パーセル/リンジー・パーセル/パディ・パーセル/ジョージー・パーセル/エイドリアン・パーセル/レイモンド・パーセル/デイミアン・パーセル/ジョン・パーセル/キャロライン・パーセル/ナイジェル・パーセル/リディア・パーセル/ジョセフィーヌ・ミルズ/ケビン・オカラハン/フランシス・オカラハン/ジェニファー・ダウニー/梅澤 花美/斎藤 七恵/中川 美季/末吉 恵理子/江島 守/井之上 拓司

督からのメッセージ

この映画は知的発達障がいを伴うダウン症の少女・エイミーとその家族の物語である。同時に立場の異なった多くの人々のありのままの人生が詰め込まれている。

私達はどのような社会を理想の姿としているのか? 60年代に北欧ではじまったノーマライゼーションの考え方は社会の中に様々な価値観を生みだし、障がいのある人、家族、そして社会全体がそれまでは常識とされてきた人々の通念を打ち破る努力を続けてきた。それは、試行錯誤の連続であったが、結果、新しい社会環境が創造されてきたことに違いない。この映画の主人公、エイミー・パーセル、そしてその家族も同様、社会の無理解との闘いの日々を送ってきた。映画の主題はこの点にある。

私達が障がいのある人々の置かれた立場、本質に踏み込むとき、時に立ち入ることの出来ない領域がある。それは当事者でないということからであるが、だからこそ直視し真摯に向き合う必要があった。この映画では、知的発達障がいをともなうダウン症のエイミー、脳性マヒによる下肢不自由をかかえる妹のリンジー、二人の少女を支えてきた家族の歴史を辿りながらインタビューメッセージにとどまらず、それぞれの人生を通して、心の動きや率直な考えをメッセージとして表現したいと考えた。

舞台がアイルランドとなったのは、2003年スペシャルオリンピックス夏季世界大会がダブリンで開催され、166の国と地域から知的障がいのあるアスリートが参加する競技大会が行われたからだ。この活動も又60年代に生まれ、知的発達障がいのある人々が自身の可能性と誇らしい存在意義を世の中に示す場となっている。エイミーもこの活動のアスリートの一人であるが、今大会では選手ではなく同じ障がいのある一人のファンとして参加した。